大和住銀日本小型株ファンド 資産運用の参考に・・・なるかも
日本株アクティブファンドのネタです。
大和住銀投信投資顧問が設定、運用する「大和住銀日本小型株ファンド」。
運用成績もまずまず良いんです。
モーニングスターで当ファンドの運用データを検索してみると、
過去の年率トータルリターンが
過去1年(年率) -2.59%
過去3年(年率) 16.64%
過去5年(年率) 24.97%
過去10年(年率) 7.24%
※2016年07月31日 時点
となっており、小型株ファンドとしていい成績を残しています。
過去1~10年のトータルリターンの数値は、
国内小型バリューカテゴリーに属する投信信託の運用成績として2位につけています。
おお、すごい。(ちなみに国内小型バリューに属するファンドの本数は10本前後と少数ですがw)
運用成績良しなファンドなんですが、
それより私が注目しているのが、毎月更新されている月次レポート。
そこに書かれているファンドマネージャー氏のコメントなんですね。
【担当ファンドマネジャーの見方】
<食品業界の再編が加速>
日本の食品業界は、ビールなど一部の分野を除き、中小企業が乱立している業界です。
需要が安定しているため再編を迫られる機会が少なく、各企業が独立を保ち続けた結果、
スケールメリット(規模による優位性)が働かず生産性の低い状態に陥っているケースがしばしば見られます。
手間をかけて少量生産を行なっていても製品が高価で売れれば良いのですが、
そのような例は、ブランドを確立した一部の業者に限られます。
しかし、事業承継が難しくなるにつれて、徐々に再編の動きも出てきています。
家族や幹部社員に事業を引き継がせるのが困難な場合には、他社によるM&Aに頼るしかありません。
買い手の数は必ずしも多くないため、譲渡価格が高くなることは少なく、投資先の選別や買収後のテコ入れを上手
に行える企業にとっては、優良な投資機会と言えます。
こういう状況下で、食品メーカーなら分野にこだわらず投資を行う企業が何社か出てきています。
上場企業では、2000年代にM&Aを開始したジャパン・フード&リカー・アライアンス(2538)や
最近拡大路線に転じたアスラポート・ダイニング(3069)、
当初からM&Aを目的に設立されたヨシムラ・フード・ホールディングス(2884)などです。
ただし、これら企業の買収案件に関しては必ずしも成功とは言い難い例が散見され、
リスク面も意識する必要があると感じています。むしろ当ファンドで注目しているのは、
自身の事業を伸ばしながら同業または隣接分野のM&Aを行なう企業です。
具体的には、ピックルスコーポレーション(2925)に対して投資を開始しました。
同社は、食べやすいキムチ「ご飯がススム」シリーズを全国ブランドに育てつつ、
輸入キムチを有名店のライセンスブランドで販売する企業や青果市場の買収を行なっています。
大和住銀投信投資顧問 大和住銀日本小型株ファンド 2016年7月 月次レポートより
まるっと引用してしまいマシタ。
大和住銀投信投資顧問さん、ゴメンナサイ。
なんせためになる事を書いてますから。
書かれている内容、かなり具体的かつ突っ込んだ内容です。
証券会社の系列投信会社が作るこの手のレポートって、
大概は毒にも薬にもならない、当たり障りのない退屈な事ばっかり書いているんですよね。
それがこのファンドのレポート内容は濃い濃い。
ここまで良い内容のレポートがあるのはおそらく・・・
担当ファンドマネージャーである苦瓜 達郎氏の存在があるからなんでしょう。
この方はともかく投資先の会社に対する圧倒的な調査量がその好成績のキモになっているそうです。
その調査数は年間300社を超えるとか。
ひふみ投信の藤野英人氏の著書にそのような事が書かれていました。
ちなみに本のタイトルは忘れた。
この月次レポートに書かれている内容も苦瓜氏が自らの足で取ってきた情報なんでしょうか。
成績も良いし、レポートの内容も良い。
普通に良いアクティブファンドなのに、
純資産は80億そこそこでまったく目立っていないところが残念です。
小型株投資家としても応援していきたいファンドです。
応援は良いから買えよ!って話ですけどね。
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